こころ 社会

アメリカ同時多発テロ

「アメリカ同時多発テロ」

 

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「民間機4機が国際テロ組織にハイジャックされ、日本人24人を含む2977人が犠牲になった、アメリカ同時多発テロ(9.11事件)から20年が経ちました。」

 

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「航空機がビルに突入する瞬間や、ビルが白煙を巻き上げながら崩れ落ちていく惨劇は、世界を震撼させましたね。」

 

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「あれから20年経ち、その事件事体を知らない年齢も増えてきました。また、幼い頃に起こったのでよく理解できていない方もいると思います。そして、2014年以降、勢力を拡大し、世界を震撼させたIS(イスラム国)。その数約17億人と、いまや世界人口の4人にひとりを占めるまでになったイスラーム教徒。イスラーム教について知ることは世界情勢を理解する上でも欠かせないです。しかし、彼らの存在は日本にいるとどうしても遠く感じられるのも事実なのです。」

 

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「そうですね。日本人のイスラーム観は、2001年9月11日の同時多発テロ以前と以後とで、大きく変わったのではないでしょうか?9.11以前は、”神様を信じ、厳しい戒律を守って生きている人たちなのかな”という風に見ていたかと思うんですが、9.11以後は、すっかり‟テロリスト”というイメージになってしまった気がします。」

 

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「イスラームのイメージが常に画一的なのは、やはり情報量が圧倒的に少ないことが原因です。高校の世界史でも扱いは小さいです。イスラームが分かりにくいのには、大きく4つの理由があります。」

 

✅統一の見解がないから
✅イスラーム教徒自身でさえイスラーム教のことをわかっていないことがあるから
✅政治が宗教を利用するから
✅イスラーム教徒以外の人たちが、イスラーム教徒の行動のすべてを、イスラームの教えの反映だと思い込んでしまうから

 

✅統一の見解がないから

 

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「一般的にイスラーム教は一夫多妻制だと思われていますが、トルコやチュニジアなどではそうではありません。結婚制度ひとつとっても、いろんな解釈や意見があります。統一の見解がないことはイスラーム教徒同士でも意見が割れる大きな要因にもなっています。」

 

✅イスラーム教徒自身でさえイスラーム教のことをわかっていないことがあるから

 

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「エジプトやスーダンには、女性器の一部または全部を切除する女子割礼という風習があるのですが、彼らはこれをイスラームの教えだと信じて行っています。でも、実は割礼の儀式はイスラーム諸国のなかでもこの近辺でしか見られません。もし本当に正しい教えなのであれば、イスラーム諸国すべてで行われていないとおかしいのです。つまりこれは、教徒自身のイスラーム教に対する単なる誤解であり、そういうことがたくさんあります。」

 

✅政治が宗教を利用するから

 

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「独裁政権の大統領や国家元首が民主化を拒む理由として、”イスラーム教が禁じているから”と言ったりします。本当はそんなことないですし、イスラーム教と民主主義は共存できるはずですが、政治のために都合よく教義を捻じ曲げてしまうことも多いのです。」

 

✅イスラーム教徒以外の人たちが、イスラーム教徒の行動のすべてを、イスラームの教えの反映だと思い込んでしまうから

 

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「世界にはキリスト教の国もたくさんありますが、それらの国が問題を起こしても、”キリスト教が悪い”とはなりません。しかし、イスラーム教徒が事件を起こした場合、イスラーム教が悪いとなってしまうのです。日本でも9.11同時多発テロのあと、イスラームのことを勉強すればなぜテロが起こるのかがわかるはずと、イスラーム関連本が爆発的に売れました。しかし、アルカイダがイスラームの教えに基づいてテロを実行したという確証はどこにもないわけです。」

 

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「イスラーム教徒は過激なテロのあとに、”これは神の教えだ”と声明を出すこともあります。これはどう捉えたらよいのでしょうか?」

 

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「イスラームをよく知らない私たちからしたら、”テロリスト本人がそう言っているんだから、暴力的なものがイスラームの教えなんだ”と思ってしまいますよね。でも、冷静に考えるとよくわかるのですが、イスラーム教徒は世界中に約17億人もいます。対して、ISIL(イスラム国)の戦闘員はどんなに多く見積もっても3~5万人です。つまり、ものすごく少数の人が言っていることにすぎないわけです。」

 

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「なるほど。もしも彼らの言うように、”暴力的なものがイスラームの教え”なのであれば、世界中はテロだらけかもしれません。大多数のイスラーム教徒がテロリストにならず、平和に暮らしていることを考えれば、どちらが教えとして正しいと思われているのかは明白ですね。」

 

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「どこの社会でも民族でも、犯罪者というのは一定数いるので、そうした誤解がついてまわるのは仕方がないです。」

 

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「なるほど。イスラーム教はもともとユダヤ教やキリスト教と同じ神様を信じているんですよね?」

 

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「その通りです。ユダヤ教やキリスト教はイスラーム教より前にできたので先輩に当たります。ただ、”先輩たちが教えに対しての解釈を間違えてしまったので、神様があらためてイスラーム教をつくった”というのが彼らの立場です。”神様はたった一人しかいないはずなのに、キリスト教では、神様に子ども(=イエス)がいると言っている。それはおかしいじゃないか」ということであったりです。そうした間違いを正すために生まれたのが、イスラーム教だと言っています。」

 

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「ユダヤ教やキリスト教の教えの解釈を正すために、イスラーム教が生まれたのですね。同じイスラーム教でも、スンニ派とシーア派に分かれていますが、これにはどんな違いがあるのでしょうか?」

 

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「先ほどお話した通り、イスラーム教には統一の見解がないのです。だから、どっちが正しいということはないというのが大前提。では、何で対立しているかというと、預言者ムハンマドの跡を誰が継ぐのかということです。シーア派は、ムハンマドの子孫をリーダーにするべきだと考える人たちですが、スンニ派は、ムハンマドの直系の子孫は9世紀に11代目で途絶えたと言っています。しかし、11代目には隠し子がいたというのがシーア派の言い分です。その隠し子がいつか救世主として戻ってくるというのをイランをはじめとするシーア派の多くはいまも信じて待っているわけです。
一方で、”すべての諸悪の根源はシーア派だ”と言うのがスンニ派のサウジアラビアです。どちらかが優勢になれば、いじめるということが繰り返えされています。」

 

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「そうなんですね。中東ではいつもどこかで紛争が起きている印象もありますよね。」

 

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「戦争や内戦が長引くのは、大国がいろんな理由で介入してきてしまうからなんです。シリアの内戦なども、最初は、”生活苦をなんとかしてくれ”という普通のデモから始まったものですが、そこにいろいろな国が介入し、アルカイダも入ってきました。さらにはそのなかからISILという存在も出てきてしまいました。しかし遡ると、もともとの民族分布などを無視して大国が自分たちの理屈で中東の国境線を人工的に引いたことも大きな原因です。結果、国内に異質の民族や派閥が多く混じり、それぞれの集団を外国が支援したりして、火種がくすぶり続ける状態になっています。イスラームの人たち個人個人は、みんな仲良く平和で豊かに暮らしたいと考えている人たちです。とにかく性格が明るい人が大勢いらっしゃいます。」

 

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「イスラームと一言でまとめてしまうと、イスラームを誤解してしまったり、そこにある多様性に気付きづらいかもしれませんね。」

 

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「そうですね。彼らの共通点は唯一、”現代においてもイスラーム法(コーランを基に定めた法律)に基づいて生きていこう”としているところです。2004年にアラブの4ヵ国で行われた世論調査では、イスラーム法を国の法律にしようという人たちが90%を超えるんです。しかし、そう答える人たちのなかでも、イスラーム法が制定された時代のままやるのか、それとも現代と折り合いをつけたかたちでやるのかというところでは意見が割れています。19世紀以降、イスラーム法学者の考え方は、”イスラーム法に反していないものはイスラーム法として認める”というものになってきました。これは、民主主義と共存させていく有効なやり方であるように思います。」

 

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「民主主義に向かっていることは、とても良いことですね。イスラーム教は、”この世が終わったあとに神の審判が下り、天国か地獄に行く”という考え方ですが、そのとき、いま使っているこの体をあの世でもそのまま使うので、死んでも火葬しないのですよね?」

 

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「そうです。そうしますと、臓器移植を認めるかどうかも問題になってきます。それから、イスラーム教の多数派は、人間が生きている状態とは、魂と肉体がくっついている状態なので、あの世でも使う肉体を火葬できないということです。魂と肉体が離れる”死”という状態、人間の魂と肉体の関係を伝えられる教えがいま必要なのです。バラバラになっている考え方に、柱を一本入れ、統合していかなければなりません。」

 

⭐️参考サイト
「どうしてイスラーム教はわかりにくいの?危険だと誤解を招く4つの理由」
https://www.toshin.com/sekai/interview/17/“

 

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